女子D級選手が最初に習得すべき「技術」の基本

D級の「基本」がその後の成長を決める

テニスは、どんなにレベルが上がっても、「基本」がなければ絶対に強くなれません。

プロ選手もトップアマチュアも、日々基本を見直し、磨き続けています。実は上級者ほど基本に立ち返る時間を大切にしているのです。

だからこそ、D級の選手が最初に習得すべきは、**「基本技術」**です。この土台がしっかりしていれば、どんなレベルに進んでも対応できる応用力を身につけることができます。

D級選手が最初に習得すべき4つの基本技術

1. 打ったらすぐに構える（リカバリー）

テニスの基本は、「次の一球に備える」ことから始まります。

• 良くない例: ショットを打った後、その場で立ち止まったり、ラケットを下げたままにする
• 正しい例: 打ち終わったら即座に中央に戻り、ラケットを胸の前で構える

<技術ポイント>

• ショット後すぐに次の準備体勢に入る（1秒以内）
• ラケットは胸の前でグリップエンドを軽く上に向ける
• 両足は肩幅に開き、膝を軽く曲げて重心を低くする

これができるようになると、相手のどんな攻撃にも素早く対応できる「常時準備態勢」が維持できます。

2. セットアップを早く（準備動作）

次に重要なのは、「セットアップの速さ」です。

• 良くない例: 相手のショットを見てから慌ててラケットを引く
• 正しい例: 相手がボールを打った瞬間に体を回し始める

<技術ポイント>

• 相手がインパクトした瞬間に動き出す（先読み）
• フォアハンドなら右足（右利きの場合）、バックハンドなら左足を後ろに引く
• 肩を回転させてラケットを早めに引く（テイクバック）

これにより、ボールに対して余裕を持って対応できるようになり、ショットの安定性が格段に向上します。

3. 正確なスプリットステップ（動き出し）

スプリットステップは、「動き出しの精度」を高める必須技術です。

• 良くない例: 相手のショットを見てから動き出す、または大きくジャンプしすぎる
• 正しい例: 相手のインパクト瞬間に小さくジャンプし、着地と同時に方向転換

<技術ポイント>

• 相手のインパクト0.1秒前に両足で2〜5cm程度の小さなジャンプ
• 着地時には膝を柔らかく曲げて衝撃を吸収
• ボールの方向を見極めて、着地と同時に第一歩を踏み出す

正確なスプリットステップができると、コート上のどの位置にボールが来ても、素早く対応できるようになります。

4. ボレーは足を出す（ステップボレー）

ボレーはラケットだけでなく、「足で取る」ショットです。

• 良くない例: 上半身だけで前に倒れこんでボレーする
• 正しい例: ボールに向かって足を一歩踏み出してから打つ

<技術ポイント>

• ボールの方向に対して斜め45度の角度で足を踏み出す
• 踏み出した足に体重を乗せてから打つ
• ラケットはしっかり前に出し、フォロースルーは最小限に

これにより、ボレーの安定性と精度が格段に向上し、ネットプレーでの得点力が高まります。

練習方法と上達のポイント

これらの基本技術を効率よく習得するための練習方法をご紹介します。

基本技術の練習法

1. リカバリー練習：コーチやパートナーと交互に10球打ち合い、毎回必ずコート中央に戻る
2. セットアップ練習：壁打ちで、壁からの反射を見てから準備するのではなく、ボールが壁に当たる瞬間に準備を始める
3. スプリットステップ練習：ランダムフィードで左右に振られるボールに対応する際、毎回スプリットステップを入れる
4. ステップボレー練習：ネット前で足を交互に出しながらボレーするフットワーク練習

日々の意識ポイント

• 試合形式の練習でも常に基本技術を意識する
• 練習の最初10分は必ず基本技術の確認に充てる
• 疲れてきても基本動作を崩さない習慣をつける
• 鏡やビデオで自分の動きを客観的にチェックする

まとめ：基本が未来を拓く

D級から上達するために最初に習得すべき基本技術は：

• 打ったらすぐ構える：次の動きへの準備
• セットアップを早く：余裕を持ってショットに入る
• 正確なスプリットステップ：素早い動き出しの基本
• ボレーは足を出す：安定感と攻撃力の向上

これらの技術を徹底的に身につければ、「安定感」と「自信」が生まれ、C級、B級へと着実にステップアップすることができます。

上達には近道はありませんが、正しい基本があれば、その道のりは確実に短くなります。

さあ、またコートで会いましょう。 D級からの第一歩を全力で応援しています。

まさたこ